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作業療法士

作業療法士 齋藤倫明
作業療法士は主に下記の5つの問題に関わっています。
  • 1.体の動きがぎこちない、手先が不器用、歩けないなどの体や運動面の問題
  • 2.暴力や暴言といったトラブルになってしまう、癇癪が激しいなど
  • 3.マイペース、いつも1人でいるなど集団行動や人との関わり方の問題
  • 4.こだわりが強い、好き嫌いが激しいなど
  • 5.文字が書けないあるいは下手、算数が苦手など学習面の問題
1の問題は、体を捻る、しゃがむなど、赤ちゃんの時に獲得する初期の運動に苦手さの原因があるかもしれません。体や運動の発達は五感といわれる感覚の発達と関連しています。そして実は2〜5の問題の根っこにもなっています。
だからといって闇雲に運動をすれば、練習をすれば改善するものでもありません。 私達は一人一人の苦手さの要因を分析し運動と感覚の関連性から支援しています。例えば、ほんの少し体を傾けるだけ、といった事から始めることもありますし、ハードルが飛べないといった場合に、あえて飛ばない練習をして飛べるようになる事もあります。時には靴やインソールの提案もしています。
暴力や暴言、癇癪などにはくすぐり遊び等(その子に合わせた強さや部位、くすぐる長さやくすぐり方など)で感覚をフル活用して情緒面の安定を図ったりもします。そして運動は人と人を繋ぐ潤滑油の役割も果たします。運動遊びを通して友達関係を築いたり、その仲介役も私達の役割です。
学習面についても同様に、漢字をたくさん書けば、計算をたくさんすればできるようになるものではありません。文字は読めても文字を“意味のある語句”として読み取っていなかったり、数字の10は“1、1、1、1、1、1、1、1、1、1”の集合体であると認識できていないかもしれません。私達は一人一人の苦手さの要因を分析し勉強方法を提案しています。
ここであげたのはほんの一例で、お子様一人一人原因が異なります。私達の関わり方を見ると、特別なことは何もしていないように見えるかもしれません。しかし子ども達はとても楽しそうにしていると思います。楽しい=子ども達が成長している事であり、楽しさを引き出す技を駆使しています。そして支援の形はオーダーメードです。
生活の中のほんのちょっとした関わりや受け答えの中(例えば、手を差し出す時に手の平を上に向けるか下に向けるかの違いで引き出される子どもの能力は大きく異なります)で実践しています。
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